CentOS Project shifts focus to CentOS Stream:無料のRHEL 8.3をインストール

(前回からの続き)

2020年12月8日のCentOS LinuxからCentOS Streamへの移行の発表に続き、2021年1月20日、RedHat社は新しい「Red Hat Developer program」を発表しました。

https://www.redhat.com/en/blog/new-year-new-red-hat-enterprise-linux-pro...
New Year, new Red Hat Enterprise Linux programs: Easier ways to access RHEL

これは昨年の発表時に予告されていた内容ですが、2021年前半とされていたものをさっそく1月に早々と発表しました。昨年の発表に対するユーザの反応を考慮したのかも知れません。

https://www.redhat.com/en/blog/centos-stream-building-innovative-future-...
CentOS Stream: Building an innovative future for enterprise Linux
「In the first half of 2021, we plan to introduce low- or no-cost programs for a variety of use cases, ...」

従来まで1台だった個人開発者向けのRHELの無償提供を16台まで拡大し、また、開発チームとしても利用できるようにする(パブリッククラウドでの利用を可能にする)ものです。内容は以下の通りです。

・「No-cost RHEL for small production workloads」:

個人開発者はRedHatにアカウントを登録し、「RED HAT ENTERPRISE AGREEMENT」(RED HAT エンタープライズ契約)と、それに付随する「Red Hat Developer Subscriptions for Individuals」に同意することで、RHELのISOイメージをダウンロードでき、16台までインストールして無償で利用できます。ただし、有償でのサブスクリプション契約とは異り、RedHat社からのサポートはありません。

・「No-cost RHEL for customer development teams」:

RedHatにアカウントを登録することで、アマゾン AWS、Google クラウド、マイクロソフト Azure といったパブリッククラウドで無償でRHELを利用できます。

これを利用し、1) RHEL8.3をローカルマシンのKVMゲストとしてインストール、2) Google Compute EngineのVMインスタンスをRHELイメージから作成、の2点を試してみました。

1) RHEL8.3をローカルマシンのKVMゲストとしてインストール

(実機にインストールする場合も以下の手順は同じです)

  1. RedHat の以下のURLにアクセスします。
    https://developers.redhat.com/rhel8
    RedHatに登録したメールアドレスとパスワードを入力してログインします。
    アカウントが無い場合は、メールアドレス、住所、氏名を登録し、
    エンタープライズ契約 」と「Red Hat Developer Subscription for Individuals 」の[同意]にチェックを入れて、アカウントを作成します。
  2. RedHatの以下のURLからRHEL 8.3のISOイメージをダウンロードします。
    https://developers.redhat.com/products/rhel/download
  3. ダウンロードしたISOイメージを使ってインストールします。
    インストール完了後の再起動時の初期セットアップ画面に、「License Information(END USER LICENSE AGREEMENT(EULA))」と「Subscription Manager」のボタンが表示されるので、EULAに同意のチェックを入れ、無料の場合はSubscription Managerに登録できないので、このボタンはそのままにしてシステムを立ち上げます。

2) Google Compute EngineのVMインスタンスをRHELイメージから作成

    パブリッククラウド(今回の例は、Google Compute Engine)でのRHELの使用を有効にします。

  1. 上記の1) の手順でアカウントを作成した後、以下の手順を実行します。
  2. Red Hat Cloud Access」にアクセスして、[Get started]ボタンを押す。
  3. RedHatアカウントにログインする
  4. Enable subscriptions for Cloud Access ⇒ Bring your own image to the cloud のセクションで、[ENABLE SUBSCRIPTIONS]ボタンを押す。
  5. 「 Red Hat Cloud Access」の画面で[Enable α new provider]ボタンを押す。
  6. 「1. Select a Red Hat Certified Cloud and Service Provider」で、Google Compute Engine を選択する。
  7. 「2. Add Google Compute Engine Accounts」で、プロジェクトIDを入力する(Google Compute Engineに登録したメールアドレスや管理アカウント名ではありません)
  8. 「3. Choose the products you would like to enable for Cloud Access on Google Compute Engine.」で、プロダクト名 Red Hat Developer Subscription for Individuals (これしか表示されない)のMaximum Enabled Entitlement Quantity(個数)を1~16個の間で指定し、[有効化]ボタンを押します。これでRedHat側での設定は終了です。
  9. Google Compute Engineにアクセスし、上記のステップ7.で指定したプロジェクトで新規にインスタンスを作成します。
    作成時のブートディスクのOSに、Red Hat Enterprise Linux 8 を選択します。
  10. 以下はインスタンス(例:rhel83-gcp)を作成後に、インスタンスにログインして確認した例です。
    Last login: Tue Feb  9 04:51:59 2021 from 35.235.241.16
    [user01@rhel83-gcp ~]$ sudo su -
    Last login: Tue Feb  9 04:24:34 UTC 2021 on pts/0
    
    [root@rhel83-gcp ~]# cat /etc/redhat-release 
    Red Hat Enterprise Linux release 8.3 (Ootpa)
    [root@rhel83-gcp ~]# uname -r
    4.18.0-240.8.1.el8_3.x86_64
    [root@rhel83-gcp ~]# rpm -q systemd
    systemd-239-41.el8_3.1.x86_64
    
    [root@rhel83-gcp ~]# df -Th
    Filesystem     Type      Size  Used Avail Use% Mounted on
    devtmpfs       devtmpfs  1.9G     0  1.9G   0% /dev
    tmpfs          tmpfs     1.9G     0  1.9G   0% /dev/shm
    tmpfs          tmpfs     1.9G  8.4M  1.9G   1% /run
    tmpfs          tmpfs     1.9G     0  1.9G   0% /sys/fs/cgroup
    /dev/sda2      xfs        20G  2.8G   18G  14% /
    /dev/sda1      vfat      200M  6.9M  193M   4% /boot/efi
    tmpfs          tmpfs     374M     0  374M   0% /run/user/1000